生命の歴史ゾーン【中生代】(本館2F)

中生代 福井県立恐竜博物館のすべて

生命の歴史ゾーンの中生代エリアには何がある?魚竜や首長竜、翼竜は見られる?恐竜はいるの?と色々と気になる方も多いのではないでしょうか。

生命の歴史ゾーンでは生命誕生から、進化していく過程が展示されています。中生代はその中でも、恐竜が誕生し、そして絶滅した時代で、興味のある方も多いかと思います。

この記事では、恐竜博物館に100回近く行っている私が、生命の歴史ゾーンの中生代エリアの場所と展示内容をご紹介します。

スポンサーリンク

生命の歴史ゾーン【中生代】はどこにある?

生命の歴史ゾーンの古生代エリアは、本館2Fにあります。本館1F恐竜の世界ゾーンからスロープで上がってきたところが生命の歴史ゾーンの入口で、古生代エリアとなっています。古生代エリアを抜けた先に中生代エリアが待っています。

博物館の入口から直接行く場合は、入り口ゲート入って直ぐのエスカレーターの階段で2Fまで行き、ダイノラボやクリーニング室を通過して真っ直ぐ進むと到着します。

もし、ベビーカーや車いすなどで階段やエスカレーターを利用できない場合は、本館3Fミュージアムショップを通り過ぎたところにあるエレベーターで本館2Fに降り、左手に曲がると奥の方にあります。

生命の歴史ゾーン【中生代】の展示内容

中生代エリア

中生代

生命の歴史ゾーンでは、35億年前の生命の誕生から数百万年前の人類の出現に至るまでが、展示されています。その中でも特に面白いのが中生代ではないでしょうか。

中生代は、首長竜や翼竜などが生息した時代です。また、恐竜の祖先が誕生し、そこから恐竜へ、さらに鳥へと進化した華々しい時代でもあります。そして、鳥類を除く恐竜が絶滅した時代でもあります。

それでは、中生代エリアの展示内容を、具体的に見ていきましょう。

海の爬虫類 

中生代の頃には、海にも様々な爬虫類が生息していました。

魚竜や首長竜、アーケロンを含むカメ、トカゲに近い仲間のモササウルスなどです。

魚竜や首長竜は、恐竜とは全く別のグループで恐竜には含まれません。

アーケロン
アーケロン

カメに近い仲間のアーケロン。実際に見ると巨大です。

エラスモサウルスの一種
エラスモサウルス

首長竜のエラスモサウルスの一種。

海で栄えた爬虫類たちでしたが、中生代白亜紀の終わりごろにはほとんどが絶滅してしまいました。

中生代の海 

中生代の海には、アーケロンやモササウルス等の爬虫類以外にも沢山の生き物が生息していました。

オパール化したアンモナイト
オパール化したアンモナイト

中生代の海を代表する無脊椎動物は、アンモナイトです。1㎝程度のものから2m以上になるものまでいたようで、様々な環境に適応する形で殻の巻き方などが進化していきました。アンモナイトは頭足類とよばれるグループで、殻をもつオウムガイではなく、殻を持たないイカやタコにちかいグループです。

写真のアンモナイトは、オパール化している貴重な化石です。オパールの成分がしみ込んだため、七色に光っています。

シュードキダリス
ウニの仲間

こんな面白い形をしたウニの仲間もあります。

ノテロプス
ノテロプス

ノテロプスという光沢があり硬いウロコを持つものがいました。

空の爬虫類

空を飛ぶ爬虫類

空に進出した爬虫類たちは、翼竜と呼ばれています。

翼竜も恐竜ではありません。

翼竜には翼の途中に手のような構造があり、1本指が長く伸びて、ここに膜を張ることによって翼が出来ています。鳥とは違う作りのため、翼竜が取りに進化したわけではないことが分かります。

翼竜の仲間は、中生代に進化を続け、白亜紀の終わりになると翼を広げた長さが10mに達するものまで現れました。しかし、空の覇者であった翼竜も、白亜紀末に全て絶滅してしまいました。

恐竜時代の森(三畳紀・ジュラ紀・白亜紀) 

恐竜が生息していた中生代の森は、古生代の巨大なシダ植物中心の森から、裸子植物が中心の森となっていました。

ジュラ紀の終わりまでには、現在のイチョウや針葉樹などの裸子植物のグループが出そろいました。

さらに、白亜紀になると被子植物が現れ、色とりどりの花が森にも広がりました。被子植物は、裸子植物よりも短いスパンで世代交代し、また昆虫などの花を利用する生き物との共に進化することで広範囲に栄えていきました。

爬虫類と単弓類の進化

哺乳類と爬虫類、鳥類の関係を示した系統図があります。後に哺乳類へと進化するグループと、爬虫類のグループは、古生代石炭紀の頃には共通の祖先から分かれたと考えられています。

鳥類は、恐竜の獣脚類が進化したのですが、恐竜は中生代三畳紀に現れました。

哺乳類への道-単弓類の進化

哺乳類に繋がる単弓類が現れたのは、古生代石炭紀でした。単弓類は頭骨の目のくぼみの後方に、下あごを動かす筋肉を収めた穴が左右に一つずつあることが特徴です。

初めの頃は爬虫類に近い姿の盤竜類が、のちに哺乳類に近い特徴を持つ獣弓類に分かれていきました。

前期三畳紀には、獣弓類の中にディキノドン類というグループが現れ、あごを動かす強力な筋肉や、鼻からの空気の通り道と口の中を仕切る板状の骨が発達して、食べ物を効率的に摂取出るという特徴がありました。その特徴は、のちの哺乳類へと引き継がれていきました。

哺乳類は、恐竜とほぼ同時期に出現して、初めのうちはネズミのような体の小さい種が多く存在していました。

ディメトロドン
ディメトロドン

哺乳類の遠い祖先の仲間にあたるディメトロドン。大きな帆が特徴です。

シノカンネメイエリア
シノカンネメイエリア

中国で見つかった哺乳類の祖先にあたるシノカンネメイエリア。バクのような生き物だったと考えられています。

恐竜への道-主竜類への進化

恐竜への道-主竜類への進化

爬虫類の中でも主竜類というグループは、恐竜へと進化しました。

ロトサウルス
ロトサウルス

中期三畳紀(2億4000万年前)の原始的な主竜類であるロトサウルスなどは一見すると恐竜の様に見えますが、恐竜ではありません。彼らにはまだ、恐竜特有の骨盤の特徴と歩き方が無いからです。

恐竜の定義は「太ももの骨と関節する骨盤に穴ができている」という特徴と、「足が体の真下に伸びて直立歩行ができる」という特徴です。

しかし、彼らにはそれらが無いので、恐竜ではありません。

シャンシスクス
主竜類

シャンシスクスも一見、恐竜に見えますが、まだ恐竜が出現する前の爬虫類です。

恐竜の時代

後期三畳紀(2億3000万年前)になるとようやく最初期の恐竜と言われるエオラプトルのような小型の恐竜や原始的竜脚形類に属するプラテオサウルスのような中型の恐竜が出現しました。

恐竜といっても、最初期は、まだ小型で肉食のワニの仲間などに襲われる側の存在でした。

三畳紀の終わりに、大型の陸上動物の多くが絶滅する出来事がありました。それを生き延びた恐竜はライバルの少ないジュラ紀の世界で陸上動物の頂点に立ちました。

ジュラ紀には、巨大な竜脚形類や、大型で肉食性の獣脚類が繫栄しました。また、原始的な鳥脚類や角竜類、装盾類、鳥類などが出現しました。

その後、白亜紀になると陸続きだった大陸が海で隔てられて現在と同じような大陸の配置になっていきました。そのためそれぞれの地域に固有の種が増加し、恐竜が多様化していきました。

エオラプトル
エオラプトル

前あしが後ろあしと比べて小さく、前あしの4、5番目の指がとても小さくなっています。

エオラプトルは、最も初期の原始的な恐竜と考えられています。

恐竜時代の哺乳類

最古の哺乳類は恐竜と同時期の後期三畳紀に出現したと考えられています。その頃の哺乳類は、ネズミほどの大きさでした。しかし、前期白亜紀になるとネコほどの大きさのものもあらわれました。

羽毛恐竜から鳥類への進化

進化系統図

鳥類の祖先である羽毛恐竜は、約1億6000万年前までに出現しました。

シノサウロプテリクス

原始的な羽毛恐竜のシノサウロプテリクスです。原始的な羽毛恐竜は、体温維持や異性へのアピールのため、細くやわらかい羽毛に覆われていました。

やがて羽毛恐竜は、急速に進化していきました。

アーケオプテリクス(始祖鳥)

最古の鳥類アーケオプテリクス(始祖鳥)です。後期ジュラ紀(約1億5000万年前)に出現しました。

長くて硬い軸のある羽毛や、大型化した前あしなど、羽ばたき飛行ができる機能がある程度備わっていて、既に空を飛ぶ鳥類の進化が始まっていることが分かります。

後期ジュラ紀の次の前期白亜紀には、鳥類は急速に進化・繁栄し、ほぼすべての大陸に広がっていました。

恐竜の絶滅 

鳥類を除く恐竜の化石は、6600万年前以降の地層からは見つかりません。

そのころ、巨大な隕石が地球に衝突したことと大規模な火山噴火があったと考えられているからです。そのため、地球規模の急激な気温の低下や日照量の減少が大きな体の恐竜を始めとする生き物には致命的でした。

約70%の生き物が絶滅したと言われています。

一方で、鳥類は羽毛のお陰で気温の急激な変化に適応できたことや、小柄でエサの量が少なく済んだことから生き延びられたのではないかと考えられています。

K/Pg(K/T)境界線
K/Pg境界線

隕石衝突の証拠として考えられているものです。隕石はメキシコのユカタン半島付近に落下したと考えられていますが、その地層からは、隕石衝突によって降り注いだとみられるイリジウムという元素が高い濃度で検出されます。

イリジウムは地球上には非常に少ない元素のため、隕石由来と考えられています。

まとめ

生命の歴史ゾーンの中生代エリアはいかがでしたか。

魚竜や首長竜、翼竜が恐竜ではなく、爬虫類であることに驚かれた方も多いのではないでしょうか。その爬虫類は、海から陸へと進出していき、一部は哺乳類の祖先である単弓類に、一部は恐竜の祖先である主竜類に進化していきました。やがてネズミ程の大きさの哺乳類やエオラプトルのような小型の恐竜が現れました。三畳紀の終わりに、大型動物の多くが絶滅する出来事があったことで、上手く生き残った恐竜が大型化していき、ジュラ紀には多種多様な恐竜が栄え、鳥も出現しました。

そんな恐竜でしたが、羽毛恐竜を除く恐竜は、6600万年前の急激な環境変化によって絶滅してしましました。

しかし、恐竜は今なお、鳥として私たちと共存共栄しているのも事実ですので、中生代とのつながりを身近に感じられるのではないでしょうか。

そういった意味からも、福井県立恐竜博物館を訪れた際は、このエリアは必ず見ておきたいエリアですね。

生命の歴史ゾーン中生代の前である古生代のページはこちらをご覧ください。

生命の歴史ゾーン中生代の後である新生代のページはこちらをご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました